広げよう「里親」の輪

こども当事者や里親さんなど様々な方の
メッセージをお届けします

全国の里親さんが語る
「それぞれの一歩踏み出したストーリー」

千葉県

STORY 01
里親の種類
養育里親
里親をはじめた年齢
47歳、46歳
現在の年齢
55歳、54歳
里親をはじめてみようと
一歩踏み出したきっかけ
結婚後、こどもがなかなか授からず、婦人科で検査したところ、不妊であることがわかり、手術か、不妊治療が必要と医師から話しをされ、里親をしてみようかということに夫婦で話し合いました。
里親のやりがい
里子の成長です。その子の持つ良さが出て、お預かりした当初は出来なかったこと、日常の中にある小さな出来事でも、“出来た!”や“笑顔”が増えていく、そんな成長が本当に嬉しく思います。
どんな時が大変か、
またどう乗り越えているか
里子ちゃん達は、本来なら通らなくてもよい苦しい道を幼い頃から通ってきている子がほとんどです。なので、素直に出来ない、大人を信じることができない、どうしても反発心が生まれてしまうなど、一般的な子に比べ、一筋縄ではいきません。そんな苦労が、里子ちゃん自身にも、里親にもあります。
そんな里子ちゃんの持つ、心の“シワ”をあわてず、ゆっくり伸ばそうと、自分で自分に言い聞かせます。そう思えるようになったのは、初めてお預かりした里子ちゃんの自身の失敗した経験があるからです。
里親に関心のある方へ
エール
こどもは、私達の未来を支える大切な存在でもあります。こども達の笑顔が、明るい未来へつながるのだと思います。こどもを大切に育てるのは親だけではなく、大人の責任であると思います。1人のこどもの笑顔が多くの人を救います。是非、1人でも多くのこどもの笑顔を共に守っていきましょう。
STORY 02
里親の種類
養育里親
里親をはじめた年齢
登録40歳、里子がきたのが44歳
現在の年齢
50歳
里親をはじめてみようと
一歩踏み出したきっかけ
近所に里親子家庭が2軒あり、実子が小さい頃から交流がありました。実子が6歳の時、シングルマザーになり、動物を多く飼っていたりしたため、フルタイムの仕事ができませんでした。副収入が得られて今の生活が維持できると考えたのが正直一番の里親になろうとした理由です。田舎で、シングルマザーで、よそ者で、とても勇気が必要でした。マザー・テレサも、渡辺和子さんも、佐藤初女さんも、だいたい40歳で自分から大きく人生を変えました。自分も今ならできるかもと考えました。
里親のやりがい
里子がきたのは登録から4年後で、シングルマザーではやはり里子は預かれないのかなとあきらめていた頃でした。一時保護所で面会をしていた時は「発達が少し遅いかな?」と思いましたが、児相の方からは知能は普通としか伝えられませんでした。その後、行政(市、こども園)、児相、里親で応援ミーティングで、元ネグレクト、愛着障害、発達障害に当てはまることがわかり、実際、育てるのがとても大変なこどもでした。大変ですがやりがいはあります。
どんな時が大変か、
またどう乗り越えているか
自分が病気がケガをした時が大変です。こどもは親のしんどさは分かりません。そうならないために健康管理は大事です。レスパイトケアを利用することもありますが、自分の具合の悪い時にレスパイト先がないこともあります。シングルマザーなので、なるべく近場で預けられる里親さんと日ごろから交流するように心がけています。
里親になろうと一歩踏み出す時。実子と実家の父母だけは了解を得て、自分で考えて決めました。
里親に関心のある方へ
エール
一歩踏み出せば、子育てを共に考えてくれる支援機関はいろいろあるので、何とかなると思います。なるべく若い時に里親になることをおすすめします。頑張ってください!!
STORY 03
里親の種類
養育里親
里親をはじめた年齢
73歳が57際の時(16年前)
現在の年齢
68歳と73歳の夫婦
里親をはじめてみようと
一歩踏み出したきっかけ
乳児院に、縫い物や掃除の奉仕に行ってた時、そこの看護師さんに養子や里子にもなれない、2歳になろうとするこどもの里親をぜひやって欲しいと頼まれ、夫婦でよく話し、そういう社会のニーズに応えることも必要だろうと、申請をしました。
里親のやりがい
こどもが小さい時は、この子の里親として、頑張ろうと思い、また、親をまったく知らなくて、我々をおとうさん、おかあさんと慕ってくれる男児との生活は、実子4人が既に成人となって時間の経つ生活への、とても良い刺激でした。これまで、病気の知人達の子達の面倒を見てた時とは違う、第2の子育て期のようでした。
どんな時が大変か、
またどう乗り越えているか
2歳から、奇妙な態度が気になりましたが、閉鎖的乳児園で、しかも保育士さん達は時間で交替するでしょうから、そこで育った故と思っていましたが、小学校3年生の終わり自閉症ADHDと診断されました。診断されたからといって児相からの助けがあるでなく、夫婦の部屋や貴重品・包丁を余分を置いてる部屋には、カギをつけたりの生活でした。本人が自分の障害を認知せず、我々の方へ責任転嫁する等、毎日、ストレスが大きく、ただ我々の心が強いのが幸いしているだけです。
里親に関心のある方へ
エール
今では里親支援のあり様も含めて、覚悟してしかやれないと言えるのみです。一度引き受けた以上、一人立ちするまではと、今も、奨学金申請等ほとんど親がしているだけですが、やってる状態です。
STORY 04
里親の種類
養育里親
里親をはじめた年齢
52歳
現在の年齢
53歳
里親をはじめてみようと
一歩踏み出したきっかけ
実子2人とともにもう1人こどもを育てられると思いました。
アメリカやイギリスで暮らした時に、養子や里子があたり前にあったため、違和感がありませんでした。
独身でも里親になることができると聞いたためです。
里親のやりがい
実子2人とともにかわいい3歳児ちゃんを育てていると感じています。
毎日、里子ちゃんに笑いをもらっています。
この子が“笑顔”で「ママ」と呼べる存在になれてよかったなと思っています。
どんな時が大変か、
またどう乗り越えているか
とにかく世間の認知度が低くて苦労しています。
銀行口座を開設するのを拒否されました。里親の書類では不十分と。
会社はパートナーを認めているのに「里子は家族でない」と言われ、看護休暇が付与されない。
生協の送料が幼児がいると無料になるのに「里子は家族でない」と言われました。
「家族ではない」といわれる一方、ファミリーサポートや病児については、里親の収入をみるので割引なしと言われます。
「里子」というと、犬猫と間違われます。
里子と養子の違いを知る人が少ないです。
病院で受診券を出すと、何だこれという対応をされます。
里親に関心のある方へ
エール
世間の認知度は低いですが、里子ちゃんはふつうにかわいいです。
私は1人親で50代ですが、ふつうにできます。
もっと年上で何人も里子ちゃんがいる人の話を聞くと、自分はまだまだまだと思います。(養子と混同して、若くないし駄目と思っている人が多いですが)
ふつうの人がふつうに里親になって、社会的養護が必要な里子をみんなでふつうに育てる社会になることを願っています。
STORY 05
里親の種類
養育里親、専門里親、季節・週末里親等の短期的な里親
里親をはじめた年齢
42歳
現在の年齢
69歳
里親をはじめてみようと
一歩踏み出したきっかけ
再婚によって、女児の成長を楽しみにする生活をしたかったことです。最初に委託されたのは、16歳の男の子でした。2人の男の子を育て上げていましたので、高校3年間はまた青春時代の戦いでした。逃げた母親のかわりは、逃げない里親のしぶとさでした。
里親のやりがい
実子のこどもたちのお陰で。助けてくれました。里子は実の母親へのにくしみをもっていましたので、実母が逃げざるを得なかった理由をコツコツと話し合い、生き方の違いは実父との交流に原因があり、自分たちこどもには責任はないと、にくしみを和らげるよう、3年間をすごしました。
どんな時が大変か、
またどう乗り越えているか
2番目に委託された姉妹のつくウソへの付き合い方です。手を変え、品を変えてもウソをつきとおす、ズルさ巧妙さ!!また、お金の失くなる方法。他の人らには言えずに、当人たちと戦いました。驚いたことに、高校生のときにはすっかりあきらめに入りましたが、20歳をすぎても万単位のこともあり、大変でした。自立とお金については、NPOの基金を作りまして、その苦労をずっとみていたはずの2人です。役立ってくれて、今はすっかり自立をしています。
里親に関心のある方へ
エール
この子らの自立支援は、学費など交通費を含めて十分ではなく、心のいたむ作業でした。両親がいない方がずっとよかったのにーと思いながら、そうはいきません。上は30歳で学生機構に支払い終わりました。この子らの人生の手伝いをさせていただき、借金返済の苦労は我々のやっている無利子で相談に応じて返済が可能なことが一番かと思いました。決まった額を一定にというのは本人たちがつらすぎです。
STORY 06
里親の種類
養育里親、ファミリーホーム
里親をはじめた年齢
53歳
現在の年齢
60歳
里親をはじめてみようと
一歩踏み出したきっかけ
図書館指導員を長く勤めて家庭や家族の悩みを直接こどもたちから聞いていましたが、何もしてあげられない事を歯がゆく思っていました。自分にできることをささやかでも始めたいと思い里親になることを決心しました。
里親のやりがい
どんなにうまくいかなくても、こどもの成長や感謝の気持ちに触れたときは、苦労が吹き飛び喜びに変わります。
どんな時が大変か、
またどう乗り越えているか
学校に行きたがらなかったり、夜遊びをしてしまったり、勉強のストレスをぶつけられたりする時は大変です。とにかく我慢して心配することしかできませんでした。何度も学校を変わったり先生と話したりしましたが、結局本人がきめたことを応援することで時間が解決するのを待つことしかできません。一緒に外食したり、旅行に行ったりしてそばにいることで小さな楽しみを共有しました。
里親に関心のある方へ
エール
こどもを育て、時間を共有することができるのはどんなことより楽しく尊い事だと思います。ともに過ごした時間はいつまでも輝きを失わず、すばらしい思い出となってあなたの人生に光をもたらしてくれるはずです。
STORY 07
里親の種類
養育里親、ファミリーホーム
里親をはじめた年齢
35歳
現在の年齢
36歳
里親をはじめてみようと
一歩踏み出したきっかけ
色々な虐待などのニュースをみるたび家族と話をしていました。私たちにできることは何だろうと考えた時に、大切に育ててもらった自分たちは当たり前ではなく、幸せであったことに気付かされ、自分たちと同じように大切にされる経験をさせてあげられるのではないかと思うようになったことです。
里親のやりがい
こどもたちが衣食住が整った生活や、外出する楽しさを知り、笑顔が見られた時などに経験させることができて良かったと思います。
まだ日が浅いので、もっと色々感じていくのだろうと思います。
どんな時が大変か、
またどう乗り越えているか
自分の自由な時間が急になくなる。特にこどものいない生活が当たり前であった為、自分の美容院や買い物を始め、友だちとの旅行などはなかなか行けないと思うと、リフレッシュする機会がなくなりました。
今は家族と分担し「休み」を1ヶ月に数日でも取れるようにしています。
里親に関心のある方へ
エール
こどもを預かり健全に育てていくことはやりがいのあるものですが、決して簡単ではありません。
具体的にどの人が助けてくれるのか、何人手伝ってくれる人がいるのか、自分の生活を振り返る必要があると思います。手伝ってくれる人が多くいるのなら、ぜひ里親に!
大変なことは多いけれど、人として成長し、自分だけでは見えなかったものが沢山みえてくると思います。
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